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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

クレームと上手く付き合おう~クレーム対応時に使えるポイント・スキル~

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クレームは業務改善の潤滑油、クレームと上手く付き合っていきたいです

クレーム対応、できればしたくないですよね。私は医療関係の仕事をしていますが、以前に比べて医療に対するクレーム事案は増えているようです。これは、インターネットなどで簡単に情報が入るようになり、医療に対する知識をもった患者さんが増えた点や医療のサービス化に対する権利意識が高くなった点などが考えられます。

クレームの中には、金銭を要求するようなお門違いな内容もありますが、中には業務や人材育成に関する指摘もあり、業務の質を向上させる可能性がたかいのでクレーム対応を重要視する会社も多いと思います。

実際、医療行為に対する不満を思っても実際にクレームを言う人は全体の4-5%程度と言われています。

ほとんどの人は周囲に不満をいったり、二度と来なくなるので経営面から考えるとクレームを言われない方がデメリットであり、クレームと上手く付き合うことでより質の高いサービスが提供できるかもしれません。

今回はクレームと上手く向き合うためのポイントやスキルなどをご紹介したいと思います。

目次

①クレーム対応時のポイント

②注意点

③まとめ

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①クレーム対応時のポイント

私自身の経験や勉強の中で特に実践しているポイントは以下の3つになります。

①最初の数分は相手の話しを聞く

 相手の話を最後まで傾聴することはとても重要なポイントです。最後まで話を聞くメリットとしては

・相手との信頼関係を築く

・相手の怒りを鎮める

・相手のクレームの根源を理解する

・傾聴している間に自分自身の準備をする 

など話を聞くだけで大きな利点があると私は思っています。

人は自分の気持ちや行動を相手に理解してほしい承認欲求というものが存在します。承認欲求を満たされれば喜びや満足感を得られますが、満たされなければ不満や苛立ちを感じてしまうで対象者に関しては承認欲求を出来るだけ満たす必要があります。

話を最後まで聞く行為は、貴方の話を聞いていますや理解しようとしていますという感覚を相手に与える効果があるので、信頼関係を築きやすいと言われています。良い信頼関係を築ければ怒りの感情は自然と静まり、冷静に問題解決を行いやすくなるので一石二鳥・・いや三鳥くらいあるポイントだと思います。

怒った状態で話し合いをしてもうまくいかないですもんね。。だいたい喧嘩して状況が悪化すると思います。

また、話を聞くことで相手が不満(クレーム)に思っている理由を把握しやすくなります。怒っている人を説得しようとしてもその理由が分からないと対応が難しいですよね?相手が何に対して不満を持っているのか(言葉使い、対応の仕方、今後の不安)を判断し、応じた対応をすれば早々に和解できるかもしれませんね。

②相手の視点になって考える

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人はそれぞれ独自の視点・価値観をもっています。

集合時間の10分前には到着していないと気が済まない人もいれば、遅れて当たり前の人もいますよね。

人は自分の価値観から話をしてしまうので、どうしても自分と違う考えや意見に関しては不快な感情をもってしまいがちです(私もそうだと思います・・)。なので、クレーム処理だけでなく、相手と話し合いをする際は相手の価値観も尊重しながら相手とコミュニケーションをとる必要があると思っています。

特に相手と取引や話し合いになったとき、相手の考えや思いを理解できれば上手くコミュニケーションが図れ、スムーズに問題解決へ進む可能性が高くなるでしょう。

自分の意見に対して反論したり感情を出すような相手がいたら、

「この人の価値観は自分と違うんだ、そりゃ~仕方ない。」と私はまず思うようにしています。これだけで、心の持ちようは変わりますし、相手の意見を以前より親身に聞けるようになりました。少しでも相手を思いやる行動が円滑なコミュニケーションを生むと思います。

③全面的でなく部分的に謝罪をする

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謝っていいの?謝ると自分が悪かったと認めたみたいであまりしたくないなぁ

良いんです。ただ100%自分たちが悪かったと謝罪するのではなく部分的に謝罪をすることが重要です。「〇〇の点に関して不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。」のように相手を不快にさせてしまった事実に関して謝罪をすることで、自分の話を理解してくれたと感じてくれる可能性が高いです。

先ほども紹介しましたが、怒りを抱いた状態でコミュニケーションを取ろうとしても上手くいきません。クレーム対応の際は、第一に相手の怒りを鎮めること!これができれば後は冷静に対話ができると思います(中には、金銭目的などでクレームを言う方もいるので注意は必要)。

私自身は、【数%でも自分に原因があればそれを改善しよう】と心に決めて相手と話すようにしています。その中で自分に非がある部分を部分的に謝罪し、対話に繋げるようにすることで以前より職場でも円滑にコミュニケーションを取れるようになっています。

②注意点

ここまでクレーム対応時のポイントをご紹介してきましたが、あくまでこれは一般的なクレームの場合に限ります。一般的なクレームはこちらに落ち度がある場合であり、殆ど落ち度がない場合や金銭要求・恫喝目的の特殊なクレームに関しては、専門家に相談するか警察に通報するのが最善な方法だと思います。

クレームは一見悪い印象をうけますが、適切に対処すれば業務改善に繋がるありがたい話かもしれません。インターネットで多くの情報が入るようになり、お客さんの権利意識が高まっている昨今、上手くクレームと向き合い・付き合うことがこれからの社会には必要になるかもしれませんね。

③まとめ

一般的なクレーム対応の際は、

・最初は相手側の話を傾聴する

・相手の立場(視点・価値観)を理解する

・部分的な謝罪を行い、相手の怒りを鎮める