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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

あなたの性格は何タイプ?タイプ別におけるのコミュニケーションのコツ

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ワンパターンなコミュニケーションはNG!!その人に合わせた対応を目指しましょう。

リハビリテーションをしていく中で、最新のエビデンスや技術を知り、自己研鑽をしていくことは大事なことだと思います。私も学会発表や論文投稿など、できる範囲で自己学習に励んでいましたが、最近では違う視点で考えるようになってきました。

それは、コミュニケーションの取り方です。リハビリを指導する際、対象者に内容や方法を説明するのですが、同じ説明でも対象者のとらえ方が違い、ときには失敗したなぁと反省することもあります。この問題を解決したのが、コミュニケーション(最近はコーチング)に関する勉強でした。今日は私が勉強した中で、性格の特徴やコミュニケーションの具体例などをご紹介できればと思います。

目次

①タイプ別の特徴

②タイプ別のコミュニケーションの取り方

①タイプ別の特徴

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人間の性格は人それぞれですが、一定の傾向や特徴があるといわれています。自己主張や感情などで分類すると人間は4つのタイプに分類できると言われています。

・プロモータータイプ

このタイプは笑顔が多く、社交的な性格が特徴です。会話の中でも、身振り手振りなどのボディーランゲージを多く使用し、頭の回転が速い人が多いといわれています。プロモータータイプの人は、心配りや対人関係を仕事にする職業が向いていると言われているので、教師や美容師、ウエディングプランナーなどの仕事をしている人が多い

・サポータータイプ

このタイプは、人と人との調和を重要視しており、協調性の高い性格が特徴と言えます。相手の役に立ちたいやよく思われたいと思う傾向にあり、気前やサービス精神が高い人が多いといわれています。カウンセラーや看護師など人を助けるお仕事をする人に多いタイプではないでしょうか。

・コントローラータイプ

このタイプは自己主張が強く、自分の思い通りに物事を進めないと気が済まないリーダー気質が特徴です。仕事に関しては、過程よりも結果を重視する傾向にあり、会話に関しても経験談より論理的な情報を駆使して話をすることが多いみたいです。このタイプの方は、経営者や研究者など自分の考えを通して仕事ができる職業が向いているといわれています。逆に対人関係を仕事にすると衝突する機会が増えるタイプともいわれていますね。

・アナライザータイプ

このタイプは、几帳面で論理的、物事を決めるのに慎重な性格が特徴です。個人の感想や主観よりデータなどの客観的情報を頼りにする傾向にあり、計画を立てて物事を進めていく完璧主義な性格である人が多いようです。このタイプの方は、弁護士や裁判官などの法律関係の仕事はもちろん事務職など正確性が問われる職業に向いていることが多いみたいです。

うーん、僕は几帳面だけど後先考えず行動することがあるなぁ~。こういう時はどのタイプになるの?

良い質問だね~。このタイプ分類での注意点は、必ずしも一つのタイプに当てはまるわけでないんです。

私は、仕事上ではプロモータータイプですが、プライベートではプロモーター50%、アナライザー30%、コントローラー20%な気がします。おそらく皆さんもこの4つのタイプが混在しており、状況(仕事・気分など)に応じてその比率が変化していくことがあると思います。なので、この人は〇〇タイプだなぁ~と決めつけて会話をしようとすると誤ったコミュニケーションをしてしまうかもしれないので注意が必要だと思います。

②タイプ別のコミュニケーションの取り方

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先ほども言いましたが、人は状況に応じてタイプを分けることがほとんどです。そのため、私がリハビリで対象者を担当させていただく際は、どのタイプの傾向が強いかを分析したうえでコミュニケーションの方法を変えるようにしています。

では各タイプ別にどのようなコミュニケーションの方法があるのか?私の考えも踏まえてご紹介したいと思います。

・プロモータータイプ

相手は多くの情報の中から自分に合った内容を選択したいことが多いです。そのため、様々な選択肢をお伝えして自身でリハビリの方針を選んでいただくようにしています。また、感情を大事にする面もありますので、私自身がリハビリを通して病気を治したいという素直な気持ちを伝えることも大事にしています。

ただ、説明や話が長すぎるのは頭の回転が速いプロモータータイプにはNGかもしれません。

・サポータータイプ

こちらのタイプの方は人との協調性を重要視される方が多いです。リハビリの説明をする際は、いつも以上に対象者が何を問題(悩みや不明な点)にしているか考えながらコミュニケーションを取るようにしています。サポータータイプは、相手に気を遣って話を合わせる特徴があります。

実は嫌でも、相手に合わせて同意したり、行動したりすることもあるので、リハビリの説明も相手が気を遣っていないかどうか注意しています。

・コントローラータイプ

このタイプの方は、主観より客観的な情報を使って説明をした方が有効的です。例えばリハビリで歩行練習をする際であれば、

(主観)歩きがよくなってますね。速度も速くなっている気がします。

(客観)歩行速度が○○まで改善しましたね。歩きがよくなってますよ。

このようにデータなど客観的なデータを用いてコミュニケーションをとると相手に信頼して頂けることが私は多いです。

情報提供の際、プロモータータイプ同様いくつかの選択肢をお伝えするのですが、話が長すぎたり、選択肢が多いと相手はストレスを感じる可能性があります。選択肢は2-3個程度に絞って相手に考える時間を作ると反応が良いことが多いです。

・アナライザータイプ

このタイプは、時間をかけて慎重に物事を決める特徴があります。そのため、治療方針などを提案してすぐ決断を迫るのではなく、次の日など時間を空けて選択してもらうよう私は工夫しています。

アナライザータイプは、冷静かつ論理的な性格な人が多いので、根性論や感情論で説得するのは逆効果なんです。あくまで、科学的根拠や知識を提示したうえで相手に情報を提供することを心掛ける必要があります。

病は気から、、根性でやり切れ、、あながち間違いでもないですが、このタイプの人には極力言わない方よう気をつけましょう。

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今回ご紹介した内容は、あくまで対象者をより理解するための方法であり、性格を特定する手段ではないことを理解しておく必要があります。人間は、これらの4つのタイプが混在していることがほとんどなので、一つのタイプと決めつけてしまうと上手く会話が進まない可能性が逆に高くなります。タイプ判別は、対象者とより信頼関係を築くための引き出し(バリエーション)と考えてコミュニケーションをすれば、以前より相手のことを想ったお仕事ができるかもしれませんね。