リハビリGIFT

認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

寝れないあなた!ビタミン・ミネラルちゃんと摂っていますか??

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睡眠不足を抱えているあなた。。

睡眠不足は世界で現代病ともいわれ、睡眠不足を抱えている人は世界中に数多く存在します。

アメリカでは睡眠不足を抱えている成人【平均睡眠時間7時間以下】が1/3もいるようです。

日本人は世界の中でも特に睡眠時間が短いといわれており、その経済的損失は15兆円/年!!睡眠不足は様々な悪影響を及ぼしかねません。

最近では食生活と睡眠不足の関係性が注目され、グリシンやテアニンなどの摂取が睡眠不足を改善することを以前の記事でご紹介しました。

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ほかにも微量元素(ビタミン・ミネラル)が睡眠に与える効果は大きく、私自身効果も意識して摂取するようにしています。今回は、ビタミン・ミネラルが睡眠に与える効果をご紹介したいと思います。

目次

①睡眠不足と微量元素

②微量元素が睡眠に与える効果

①睡眠不足と微量元素

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chomaらは¹⁾、微量元素と睡眠時間の関係について調査しており、

19歳以上の成人の睡眠時間が短い参加者はカルシウム、マグネシウム、およびビタミンDの摂取量が低く、19-50歳の成人でビタミンKが少ない

 と報告しています。

つまり!!グリシンやテアニン(たんぱく質)などの栄養素だけでなく、ビタミンやミネラルなどの微量元素も睡眠不足に関与するんです。ではどう微量元素が睡眠に作用するのか?

②微量元素が睡眠に与える効果

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ビタミンD

ビタミンDは、睡眠を妨げるプロスタグランジンやTNF-aの分泌を低下させる効果があります。また、後述するカルシウムの吸収効率を高める手助けをする特徴があるので、一石二鳥の効果が期待できるかもしれません。

魚やキノコでビタミンDを多く摂取できますが、日光浴もおススメです。

・ビタミンK

ビタミンKやCは抗酸化・炎症作用があります。良質な睡眠に脳内の炎症状態が関連するため、抗炎症作用が期待されるビタミンC・Kを摂取することは炎症を軽減し睡眠不足を解消する方法に適しているかもしれません。

ビタミンKといえば納豆が有名ですね。あとほうれん草などの緑が濃い野菜にも多く含まれています。

マグネシウム

 マグネシウムを摂取すると血中のメラトニン濃度が上昇します。またリラックス効果のあるGABAを高める効果も期待できるのでマグネシウムが睡眠を高めるホルモンを間接的に高める役割があると言われています。

マグネシウムは豆や魚に多く含まれており、果物ではバナナがおススメになります。

・カルシウム

骨の原料になるカルシウム、実は睡眠にも関係しているようです。脳内のカルシウムイオンは睡眠時の脳波を適正に保つ役割があり、カルシウムイオンが不足している人は睡眠が浅くなる傾向があります。カルシウムの摂取はもちろん吸収を助けるビタミンDも意識して摂取するといいでしょう。

なるほどね。。ちなみに先生のおススメは何かあるの?

私は寝る1時間前くらいにホットココアを飲むことが多いです。牛乳を混ぜるとカルシウムをより摂取できるのでおススメですね。

これらの微量元素を摂取することで睡眠の質や量が高まる可能性がありますが、あくまで補助的な役割であることに注意が必要です。まずは睡眠の時間を統一するや深夜にブルライトを見ないなど基本的な取り組みをすることが睡眠不足改善の方法だと思います。 

・文献

Chioma J,et al:Micronutrient Inadequacy in Short Sleep:Analysis of the NHANES 2005-2016.nutrients2019,11