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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

視力と栄養の関係~食事を変えれば目も変わる?~

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視力の低下、、食事からでも対策できるって知ってました?

パソコンやスマホの普及なども影響してか視力低下に拍車がかかっています。

近年では、白内障緑内障、網膜症などの目の病気が増加し、世界の約3億人が視力低下による治療の必要性があるといわれています。

ちなみにここ10年で子供の視力低下の割合が顕著に増加しているんだ!!

最近では、視力回復トレーニングなどがSNS上などで取り上げられていますが、食事(栄養面)からも視力回復の効果が期待されているんです。

目次

①視力と栄養

②視力回復に効果的な食品

①視力と栄養

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視力低下の原因にスマホやパソコンなどを見る時間の増加が挙げられるでしょう。

ではなぜ視力低下をきたすのか?

えっ??近距離を見続けるからじゃないの?

確かに近距離を見続けると毛様体筋が固くなるから視力低下の理由になるね。ただ他の要因もあるんだよ。

Johnらは¹⁾、栄養と目の健康の関係について調査したなかで、

眼は、その高い酸素消費量、高濃度の多価不飽和脂肪酸、および高エネルギー可視光線の影響で特に酸化ストレスの影響を受けやすくなっている

 と報告しています。

この酸化ストレスが蓄積されると、網膜や眼球などの細胞が破壊されて眼の障害をもたらす危険性が高くなるんです。視力が落ちるだけならまだしも、酸化ストレスは緑内障や加齢性黄斑変性症などの発症率を高める可能性もあり、最悪の場合失明してしまいます。

そのため、症状が出ていないうちから生活習慣を見直し予防していく必要があると思います。目は人間が感じる情報の80%以上を担っているので、目が見えないと生活が成り立ちません。。。

②視力回復に効果的な栄養素

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・Ω‐3系脂肪酸

EPADHAなど良質な油に分類されるΩ‐3系(オメガ)脂肪酸

Ω‐3系脂肪酸抗酸化・抗炎症作用があり、関節痛を減らす効果が期待されています。

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この抗酸化作用は、目の細胞にも効果をもたらす可能性が近年報告されており、良質な油の摂取が目の病気を予防するかもしれません。

ただし!!Ω‐3系脂肪酸は、体では生成できない必須脂肪酸なので食物やサプリメントから摂取する必要があります。

オリーブオイルなどはもちろん、サバやいわしなどの青魚、鮭や秋刀魚など脂の多い魚に多く含まれています

・ビタミン

ビタミン類も抗酸・炎症作用が期待できます。私が特にお勧めするのが、ビタミンB・C・Eになります。

ビタミンC・Eはレンズの役割をする目の水晶体を保護する作用、ビタミンBは視神経を保護する作用があると言われています。

ビタミンBは豚肉やレバー、ビタミンEは豆類や緑の濃い野菜(ほうれん草など)にも多く含まれています。

ルテイン、ゼアキサンチン

ルテインやゼアキサンチンはカロテノイドの一種で緑内障加齢黄斑変性症を予防する効果があると言われています。

そんなルテイン体で合成されず食べ物から摂取しないと身体に補充されません。

ルテインはホウレンソウや小松菜、アボカドなどの緑が濃い野菜に多く含まれ、ゼアキサンチンはパプリカなど濃い緑黄色野菜に含まれています。

日本人は食の欧米化が影響してビタミンや微量元素などの摂取量が減少しているようです。。和食や野菜中心の食生活に変更したり、値段はかかりますがサプリメントなどの補助食品で栄養素を補充したり、自分の生活習慣にあった食生活の見直しをするだけで老後の目の健康が守られるかもしれません。

 

・文献

John G,et al:Nutrition and Eye Health.nutrients2019,11,2123