カフェインは薬にも毒にもなる
皆さんはコーヒーを日頃飲まれていますか?私はここ1年くらい、毎日1杯以上はコーヒーを飲むようにしています。単純にコーヒーが好きなのも理由ですが、コーヒーに含まれるポリフェノールやビタミンなどの栄養素を摂取する目的もあります。中でもカフェインは血流増加や集中力向上の効果があり、身体機能を高めるといわれています。最近ではマラソンや100mなどの陸上選手のパフォーマンス向上をもたらす効果があると注目され「エルゴジェニックエイド」の一つともいわれているんです。
そんなカフェインにも副作用(デメリット)があり摂取には注意が必要ですがどのようなデメリットがあるかご存知ですか?
え~っと。胃や腸が荒れたり・お腹が緩くなったりすることかな?
ふふふ。今日はカフェインのデメリットと言われる情報がホントなのかウソなのか、ご紹介しようと思います。
目次
①カフェインのホント
②カフェインのウソ
③副作用を出さない上限量
①カフェインのホント
カフェインの過剰摂取は眠れなくなるだけじゃなく、結構深刻な副作用が考えられます。
過剰摂取時の有害事象としては吐き気・悪寒・心肺停止などがあり、アデノシン受容体の遮断やドーパミン受容体の刺激が要因になっていると言われています。なかでも、私が注意すべきと思うのは下記の2つです。
・妊婦及び授乳中の問題
妊娠中には母親の胎盤、授乳中は母親の母乳を通して赤ちゃんへ栄養分が送られます。カフェインの過剰摂取は赤ちゃんの肝臓や心肺機能に影響を与える可能性があるだけでなく低体重のリスクが増加することもあるため注意が必要です。
・糖尿病リスクの上昇
カフェインは、長期的には血糖値を低下させる効果がありますが、短期的には交感神経の亢進により血糖値が上昇する可能性があります。他にも要因があるといわれており、エナジードリンクや市販のカフェオレなどの飲料にはたっぷりの砂糖や肝臓に負担がかかる添加物が含まれています。砂糖や添加物は血糖値の上昇を招き糖尿病のリスクを上げる危険性があります。できる限りお茶やブラックコーヒーでカフェインを摂取しないとカフェインから得られるメリットよりデメリットが多くなってしまいます。
②カフェインのウソ
ではカフェインが影響しないといわれる症状とは?
・胃酸過多・胃炎
コーヒーを飲みすぎると胃があれるや胃炎になると聞いたことがある人は多いと思います。Boekemaらは²⁾、逆流性食道炎患者(7名)と健常者8名のコーヒー摂取と胃酸分泌の関連を調査しており、空腹時のコーヒー摂取がわずかに胃酸の分泌を増加させるが、食物の大量摂取に比べるとその量は少ないことを報告しています。
カフェインには自律神経に作用して胃酸の分泌を促進させる効果がありますが、コーヒーに含まれるクロロゲン酸に比べるとその作用は少ないですし、カフェイン摂取=胃腸が荒れるという考えはウソの可能性が高いと思います。
・下痢や便秘(蠕動運動)
こちらも科学的根拠はないといわれています。
栗原らは³⁾、コーヒーが消化器症状などに与える影響に関して調査しており、
カフェイン含有コーヒーの効果は正餐とほぼ同じで、お湯だけの摂取より60%、脱カフェインコーヒーの摂取より23%高かった。また、コーヒーや熱いお湯の摂取は、空調の動きを有意に高めるとの報告がある(Shimamoto et al.,2013)。健康成人でコーヒー摂取が下痢や便秘を引き起こすとの証拠はない
と報告しています。
ほかにもコーヒー摂取が消化器がんの発症リスクを軽減するという報告などもあり、コーヒーは内臓にとって味方なのかもしれませんね。
③副作用をださない上限量
では、カフェインの限度量はどれくらいなのか?
・妊婦や授乳中に女性の方に関しては
1日250-300㎎未満
・健常人が副作用や中毒症状など健康状態に支障がでないカフェイン摂取量は
1日300-400mg未満
と言われています。コーヒーに含まれるカフェインは約60㎎/100ml(コーヒーの種類によって誤差あり)なので500-600ml/日程度を上限に摂取すると問題はないと思います
カフェイン自体、適切な量を守れば覚醒作用や疲労回復作用など多くの効果が期待できると思います。どの栄養素もそうですが、適度なお付き合いが重要といえるのではないでしょうか?
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