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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

褐色脂肪・ベージュ脂肪を増やして痩せやすい身体になろう~脂肪の種類とその役割~

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身体には脂肪体脂肪として存在しており、蓄積する部位によって内臓脂肪や皮

下脂肪などに分かれます。内臓脂肪は、心疾患や糖尿病など内部疾患との関連があると言われ、体脂肪の減少を目標にリハビリを取り組むことも少なくありません。そんな体脂肪は、大きく3種類存在することをご存知でしょうか?

私たちの体脂肪には

①白色脂肪

②褐色脂肪

③ベージュ脂肪

という3つの脂肪が存在していると言われています。

 

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①白色脂肪細胞

白色脂肪は、エネルギー貯蔵庫としての役割があり,脂肪細胞の約80%を占めると言われています。白色脂肪は、運動や食事を制限するなどでカロリーが不足した際に脂肪を分解して身体に栄養を供給する役割があります。ただ、白色脂肪は内臓脂肪に多く蓄えられており、脂肪が多すぎると前述した内部疾患を発症するリスクが高まります。

 

②褐色脂肪細胞

褐色脂肪は、、エネルギーを消費する作用があります。褐色脂肪は、ミトコンドリアを白色脂肪より多く含有しており(だから褐色にみえているみたいです)、ミトコンドリア中のUCP1(Mitochondrial uncoupling protein 1)と呼ばれる分子がエネルギー消費に携わっていることが報告されています。実際、褐色脂肪細胞のカロリー消費効率は骨格筋量の70-100倍程度とも言われているので、いかに褐色脂肪がカロリー消費に優れているかわかると思います。

そのため褐色脂肪を活性化させることでエネルギーの消費を増やし、体重を減らす効果が期待できるというわけですが、、、活性化する方法は?

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簡単な方法は、寒い環境にいる+運動なんです。褐色脂肪は、熱産生器官とも言われ寒冷刺激(体が寒さを感じた時)で作用が活性化されるといわれています。なので、寒い環境下(冬にシャツ1枚程度)にいるだけで体に存在する褐色脂肪細胞が活性化される可能性がありますが、活性化させる効果を得ようとするには、最低でも 1‐2時間程度過ごす必要がありそうです。冬でも半袖短パンでいるような小学生や水風呂が好きな方であれば可能かもしれませんが私はできる自信がありません。

そんな私でも褐色脂肪細胞を高める方法が運動なんです。運動は自律神経である交感神経を高めることで褐色脂肪細胞を活性化させることが報告されています。これは運動による筋活動でマイオカインであるirisinが褐色脂肪細胞を活性化させる効果が要因となっているみたいです。

以上の点からに筋力トレーニングやジョギングなどをすることで褐色脂肪細胞を活性化させるかもしれません。

そんな褐色脂肪細胞は、首や肩~背中、腎臓周辺に存在すると言われ、近年では画像診断などでその量を測定することも可能になっています。しかし、褐色脂肪細胞を増やす方法は、現時点で明確なものは出ておらず今後の研究次第で判明するかもしれません。

 

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③ベージュ脂肪細胞

ベージュ脂肪細胞は、体脂肪の大部分を占める白色脂肪細胞内に褐色脂肪細胞に近い性質をもった細胞が現れることから発現するといわれています。

ベージュ脂肪細胞の特徴は、なんといっても①数が増える②加齢による影響を受けにくい点だと思います。ベージュ脂肪は褐色脂肪細胞と同様、 寒冷刺激や運動によって活性化するといわれていますが、白色脂肪細胞→ベージュ脂肪細胞になるので数が増える利点があります。また、褐色脂肪細胞は加齢に伴いその数が減少していきますが、ベージュ脂肪細胞の加齢による影響を受けにくいことも報告されています。

つまり、、、ベージュ細胞を増やせばカロリーが消費しやすい=痩せやすい身体になることが示唆されます。

これまで、人間の褐色脂肪細胞が増える可能性があると結論づけた論文がありますが、

これはベージュ細胞が増えたことが要因と考えられていますし、ベージュ脂肪細胞を

増やすことは、私たちにとって良い効果をもたらす可能性が考えられます。

 

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