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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

運動すれば痩せると思っていませんか?~脂肪燃焼のための運動と栄養~

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ダイエットのために運動をしたことはありますか?運動すれば痩せる!必ずしもそうとは限りません。

最近街中や公園をジョギング・ウォーキングしている人を多く見かけませんか?近年のマラソンブームもあり日本だけでも約900万人がジョギングを趣味としており、フィットネスブームも相まって日本は健康志向が高まっていると言えるでしょう。

皆さんが運動に取り組む理由は様々でしょうが、大半の方がダイエット(体脂肪減少)を目標にしているのではないでしょうか?体脂肪を減らすために運動をすることは間違えではありませんが、運動=ダイエットと解釈をしていると上手くいかない可能性があります。

今回は、ダイエットにおける運動の役割や効果的な運動方法をご紹介したいと思います。 

目次

①ダイエットにおける運動の役割

②ダイエットに繋がる効果的なダイエット方法

③まとめ

①ダイエットにおける運動の役割

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まずダイエットには運動×栄養の組み合わせが王道ですが、ダイエットだけで考えれば運動2-3割×栄養7-8割の比重で考えないといけません。

えっ!!運動と栄養両方大事なのになんでこんなに差があるの?

確かにそう思いますよね。運動はもちろん重要なんですが食事制限よりもカロリー消費の効率が悪いんです

ダイエットでは、消費カロリー>摂取カロリーによって不足分のエネルギーを作ることが必要です。運動でカロリーを消費することは皆さんご存知でしょうが、運動でカロリーを消費しようとするのはとても大変です。例えば体重60㎏の人が1時間かけて5㎞走るとしましょう。どれくらいカロリーを消費すると思いますか?

うーん。300キロカロリーくらいかな?

・・・正解です。。今日はやけに鋭いね~

簡易的ですが、消費カロリー(kcal)=体重(㎏)×距離(㎞)で計算ができるみたいです。

では走った後に500mlのコーラやビールを飲むとどうでしょう?

・・・言いたくないwwけど運動した分がムダになりそう。

そうなんです。ダイエットにおいては余分なカロリーを摂らない(食事管理)方が効率的なんです。また、運動をすると食欲を増進させるグレリンの分泌が増加してしまうのでストレスを溜めてしまうデメリットもあります。ダイエットをするときは、あくまで食事管理がメインで運動はサブと考えるといいでしょう。

しかし運動をせずに食事管理でダイエットをするのもダメです。おそらく高い確率でリバウンドするか太りやすい体質になると思います。

一気に体重を減らそうとして過度の食事制限をしてしまうと筋肉や細胞が再生するためのエネルギーが不足してしまいます。新陳代謝に必要な最低限のエネルギーが不足してしまうと、体の中では①新陳代謝の量を減少させる②骨や筋肉などの臓器を分解してエネルギーを補填するなどの反応が起こります。

①が起きると基礎代謝量が低下することになり生活中の消費カロリーが減少していまいますし、②では筋肉量が減少してしまうことで同じく消費カロリーが減少することになり、カロリー消費が減少=太りやすいという状態に陥るかもしれません。

ちなみに筋肉1㎏あたり13kcal以上の消費カロリーがあるようです

運動は新陳代謝低下や臓器分解を改善する効果があるので、ダイエットにおける運動の役割はリバウンドしにくい状態(太りづらい)を維持・リメイクにあると思います。

②私が実践するエクササイズ(ダイエット編)

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ではダイエットに向いた運動とは?

①食事前の有酸素運動

運動前に食事をとるとそのエネルギーが中心(糖質)で、体脂肪からのエネルギー供給が少なくなってしまいます。そのため、食事を摂取する前に運動をしたほうが体脂肪からのエネルギー供給量が増え体脂肪を消費しやすくなるという仕組みです。

これは体内のグリコーゲン量(糖質)と関係があると言われており、糖質を制限した状態で運動をした方が脂肪の代謝率があがり、体脂肪が消費されやすいんです。

なるほど~。じゃあ明日から朝に筋トレをすればいいんだね

筋トレはやめた方がいいと思うよ~

筋力向上・筋肥大目的で筋トレをするかたは、必ず食事を摂取した後で運動をした方がいいでしょう。筋トレのような無酸素系の運動はグルコース(糖質)が動力源になり、体脂肪では代替できないものなので筋トレの効率が低下します。

また、筋肥大を狙うのであれば筋肉の材料になる糖質やタンパク質を十分摂取しないといけませんのでダイエットを目的にするかたは有酸素系の運動を食事前にすることが推奨されています。

②HIIT(high intensity internal training)
HIIT(高強度インターバルトレーニング)は私がおススメする運動のひとつです。HIITは、短時間の運動時間でカロリーを消費することができる運動方法で、メリットが数多くあります。

HIITのメリットとして①カロリー消費の効率が良い②短時間で可能③新陳代謝維持などがあるので簡単に紹介します。

高強度×短時間トレーニングは、運動自体のカロリー消費は落ちるが生活の中でのカロリー消費が増え、長時間のジョギングと同等のカロリー消費が見込めるようです。

また、HIITは骨格筋量の減少や新陳代謝の低下を予防しながら体脂肪を消費しやすい利点もあるので、ダイエット時の問題点であるリバウンドしやすい状態になりづらい特徴もあるのでやらない理由がないと私は思います。

注意点とすればHIITはとても心肺機能に負荷がかかるため、運動習慣のない方や高齢者の方は無理のない範囲で行うことをおススメします。特に高齢者のかたはリスク管理ができる専門家監視の下でトレーニングが望ましいでしょう。ダイエットも大事ですが、自分の命を守ることが最重要なので・・・

まとめ

・ダイエットは食事管理がメイン、運動はリバウンド管理

・脂肪を燃やすには空腹状態での有酸素運動やHIITがおススメ

・HIITは心肺機能に負担がかかるため高齢者は要注意