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認定理学療法士・NST専門療法士がリハビリに関する内容を書くブログ

パンプアップしても筋肉はつきません

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筋力トレーニングをする目的は人によって様々ですが、殆どの方は筋肥大を目的にしていると思います。近年の筋トレブームでトレーニングをやり始める人が増えていますが、1-2セットこなして筋肉が張った状態(パンプアップ)で満足している人が多い気がします。実際ジムでトレーニングをしている人の半数以上は筋トレ時間<休憩時間(スマホ見る、お話しする)で運動量が少ない気がしてなりません。

あくまで筋力トレーニングは筋の構造やホルモンの変化が起こるまでしないと効果は少なく、パンプアップした状態=筋肥大した状態ではないことを理解する必要はあると思います。

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①筋肉が肥大する期間は?

まず、筋肉を大きく(筋肥大)するには一定の期間が必要になります。目に見えて筋肉を大きくしようとすれば少なくとも2-3か月はトレーニングを継続する必要があります。筋肉を大きくするためには【継続は力なり】通販や動画の広告などで紹介されているサプリメントなどでマッチョになれたら世界中がマッチョで溢れるはずです(笑)

 

②パンプアップした状態は?

ではパンプアップした状態について・・・ベンチプレスなどをすると1-2セットで胸が張って筋肥大したような状態になると思います。

これは、トレーニングを行うことで骨格筋に血流や水などの水分が集中して起こる一時的な反応なんです!!これは、トレーニングにより骨格筋に乳酸(無酸素状態)やATP(有酸素状態)などの代謝物が蓄積されます。代謝物の影響で筋肉内の浸透圧が上昇し、水分がその部位に集中することでこの反応が起きます。

また、糖質は水分を集めやすい性質があり運動前に糖質を摂取するとより筋肉が

張りやすい、パンプアップした状態になるようです。ボディビルの方が大会前にお米やサツマイモを食べてトレーニングをしているのはこれが理由なんですね。

先ほども説明しましたが、この水分の反応は一時的なものなので時間がたてば 元の状態に戻ってしまうんです。。そのため、パンプアップした状態で「筋肉が大きくなったぁー」っと満足してトレーニングを終えてしまうと筋肥大の効果を得られていない可能性があります。

せっかく自分の時間をトレーニングに費やしているのにこれがムダになってしまうのは本当にもったいないことです。なので、、筋肥大目的にトレーニングをする際は以下の点を抑えておく必要があります。

 

③筋肥大を目的に筋トレするときの要点

筋肥大を得るためには総負荷量が重要視されており、

総負荷量=筋トレの強度 (RM)× 回数 (1セットごと)× セット数(set)

これは低強度のトレーニングでも回数とセット数を増やせば筋肥大の効果が得られる

ということです。実際、高強度(1セット10回×3セット)で運動する群と低強度で疲労感がでるまで回数をこなした(疲労感がでるまで×3セット)群で筋肥大の効果に差がない研究も発表されています。確かに高強度でやる運動の方が「トレーニングした感じがある」、「少ない回数で追い込める」という意見がありますが、高強度トレーニングは関節や筋肉にかかる負担が強くケガをする確率が高くなると思います。また心肺機能にかかる負担も強いので高齢者にはリスクが高いという問題点にもなります。

以上を踏まえて、【20回程度で疲労感がでる運動×3セット】が 安全・効果的な運動設定と考えています。

 

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もちろん!!パンプアップにも利点があり、一時的に筋肉を綺麗・大きく見せる効果があります。なので、コンテストに出る方や海などで体を アピールしたい時などは、栄養摂取+トレーニングでパンプアップするとより見栄えが良くなるのではないでしょうか?

 

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